交通事故の慰謝料の種類と増額される4つのケース
交通事故の賠償責任には物的損害による補償だけでなく、
精神的なダメージに対する補償も発生します。
それが「慰謝料」と呼ばれるものです。
今回は慰謝料の種類と、増額される可能性が高くなる4つのケースについてお届けします。
慰謝料の種類
精神的なダメージを補償する慰謝料というのは非常に度合いの判断なども難しいものです。
そこで第三者でも判断しやすいように、一定の基準が設けられて定額化されているのです。
まずは事故の種類による慰謝料の種類から見ていきましょう。
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障害慰謝料
ケガの状態や、通院・入院の期間などにより金額が決められます。
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後遺傷害慰謝料
後遺障害の等級に基づいて金額がある程度決められます。
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死亡慰謝料
死亡した人との関係性により慰謝料額が決められます。
一般的に慰謝料を請求できるのは、
父母、養父母、配偶者、子(養子、認知した子供、胎児)などであり、
本人と遺族に対して支払われます。
慰謝料が増額されるケース
前述した通り、慰謝料には一定の額が決められていますが
過失度合いや、事故後の加害者の対応によってはさらに増額されるケースがありますので知っておきましょう。
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加害者の過失度合い
事故における加害者の過失の度合いが大きい場合、
例えば、無免許運転、飲酒運転、わき見運転、スピード違反、居眠り運転、信号無視といった
ルールを違反しているものだと増額対象となります。
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加害者の事故後の対応の悪さ
加害者が事故後の対応として、証拠隠滅をはかったり、不合理な発言をして捜査を邪魔したり、
不誠実な態度、ひき逃げや被害者に責任を転嫁するような態度をとるといったケースも増額対象となります。
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他の損害項目に入らないものを慰謝料で補う場合
例えば、事故によって失われた逸失利益において算定しにくい損失を、
慰謝料でカバーする必要がある場合も増額されるケースにあたります。
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被害者における特別な事情がある場合
交通事故により胎児が死産などをしてしまったことが原因で、
婚約破棄や離婚などになってしまった場合も慰謝料の増額となり得ます。
まとめると慰謝料には事故により
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障害慰謝料
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後遺障害慰謝料
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死亡慰謝料
と一定の基準で金額が定められています。
しかし、過失度合いや加害者の対応の悪さ、被害者の事情によっては増額されることもあります。