うつの症状とその原因、治療方法
以前は特別な病気のように言われていた
「うつ病」ですが、
最近では仮面うつ病、新型うつ病など
症状も多様化してきました。
年々増加傾向にあるうつの症状、
その原因、
さらには一般的な治療方法について
お届けします。
うつの症状とは?
まずは身体と心の双方に出る
うつ病の症状から見ていくことにしましょう。
身体的症状には以下のようなものがあります。
・疲労感がひどい
・食欲が減退する
・頭痛がする
・動悸や息苦しさがある
・睡眠障害がある
(眠れない、眠りが浅い、早朝覚醒など)
・口の中が乾く
・生理がとまる
・勃起の障害や性欲の減退
・便秘
・胃の痛み など
心理的症状も合わせてみていきましょう。
・気分が特に朝に落ち込む
・やる気が出ない
・集中力が低下する
・注意力が散漫になる
・今まで好きだった趣味などに
興味がなくなる
・外出がおっくうになる
・身だしなみなどに気を遣わなくなる
・不安感が強い
またうつの中でも「仮面うつ病」の症状も
見ていきましょう。
・お腹が痛くなる
・頭痛がずっと続く
・下痢が続く
・なんとなくだるさが続く
通常のうつとは違って
心理的な症状があまり表れにくいのも特徴です。
その為、
自律神経障害と間違われやすい病気です。
しかしこれも進行すると
うつと同様の症状が表れてきます。
次に「新型うつ病」の症状と
その特徴を以下にご紹介します。
・自分の好きなことには意欲がわくが、
その他の事には無気力となる
・うつだからというのを言い訳のように使う
・急に泣き出したり、騒いだりする
・過眠気味になる
・女性の場合は生理前に
症状が悪化する傾向にある
メランコリー型うつ病とも言われ、
自分の好きなことには
いつもと変わらない態度なので
ただのわがままな人だと思われがちですが、
うつ病の一種です。
うつの原因は?
続いてはうつの原因について
見ていきましょう。
現在のところ
はっきりとした原因は
まだ解明されていませんが、
主に3つの要因が
引き金となる可能性が高いとされています。
1つ目は「内的要因」です。
つまり自分自身の性格だったり考え方、
さらにストレスに対する
抵抗力などといった
当人の中に要素がある場合です。
これは自分の努力で変えることが
難しいのが特徴です。
特に几帳面で真面目、
かつ融通が利きにくい性格の人が
なりすい傾向にあります。
また自分の気持ちを押さえたり、
我慢してしまう人なども要注意です。
2つ目は「外的要因」です。
離婚や引っ越しなどの環境の変化、
仕事や家庭などで受けるストレス
といったものが影響します。
このタイプも自分だけの問題でないため、
なかなか回避するのが難しい傾向にあります。
3つ目は「遺伝」です。
うつにも家系などで
うつの人が多いとなりやすいといった
遺伝的要素が存在します。
ある研究結果によると、
どちらかの親がうつであった場合、
子供がうつになる可能性が
2~3倍になるとされています。
うつの一般的な治療方法
では最後に
うつの治療法についてご紹介します。
まずはしっかりと心を休めること、
さらに問題となっている物から
離れることが先決です。
その上で、抗うつ薬などを使用して
気持ちの安定をはかるような
治療が行われます。
また薬を飲んでいる時はましでも、
また何かのきっかけで
症状が再度起こってしまう
ぶり返しが多いのもうつの特徴です。
そこで、否定的な考え方を
少しずつ変えていくトレーニングなども
取り入れられます。
いずれにしても
自分で自分がうつだということを、
しっかりと受け入れて
病気と向き合っていくことが
治療の第一歩となります。
そういった意味では
自分の気持ちに素直になる、
時には弱音を吐くということも
大切な心の持ち方となります。
誰しもうつになる可能性を秘めています。
毎日過ごしていると
面白いことばかりではなく、
嫌なことも多々あるでしょう。
そんな時は
我慢し過ぎに注意するようにしましょう。
自分の心の声に耳を傾けるのは
うつ病の予防に役立ちますよ。