腰痛でマッサージすべきは腰ではない？

腰痛が辛いと腰をマッサージ
肩こりがひどいと肩をマッサージ。

当然のように感じるかもしれませんが
実はこれが正解だといえない事の方が多いのです。

今回は、リラックスを目的とする
マッサージではなく、
治療目的で行うマッサージで着目したい
ポイントについてお話していきましょう。

腰痛でマッサージすべき部位は？

腰痛を楽にさせるために
マッサージするのに最適なのが腰でないとしたら、
いったいどこなんだろうと疑問に思われるかもしれません。

正解はお尻から股関節周りの筋肉です。

その理由はというと
腰と股関節との関係性にあります。
腰は5つの背骨から成り立っており

もっとも下部は骨盤の仙骨
という骨と隣接しています。
そして骨盤は体の中心部であり

骨盤を軸として腰は前にカーブする湾曲を維持しているのです。
またお尻の筋肉というのは骨盤に向かって付着しています。

そこで骨盤についているお尻の筋肉の
緊張をマッサージで取り除いてあげると
骨盤の過度な前傾が取り除かれ
正常な位置に戻ります。

そしてその上にある腰も正常な位置に戻ってくれるので
腰部の左右の筋肉の緊張がほぐれるのです。

また股関節という太ももの骨と骨盤で
形成される関節がスムーズに動いていないと

骨盤が引っ張られ腰に
負担を与えることとなります。
そこで、骨盤だけでなく股関節周りの太ももの
筋肉もマッサージする必要があるのです。

ただお尻の筋肉は非常に大きな筋肉であり
かつ後方にある為、自分でマッサージするのが難しい部位です。

そこで自宅でする場合はお家の方に
腕を使ってしてもらう方法もあります。

もしくは自分でゴルフボールなどを
お尻の下に入れ、体重を加減しながら
マッサージする方法も取れます。

特にお尻の中殿筋という筋肉がある
お尻の横側を中心に行うことが有効です。

また太ももの場合は、内側を
マッサージするのが有効です。
お風呂上りなどに指で押してあげながら
緩めていきましょう。

どちらも大きな筋肉なので
あまり傷めることはありませんが、無理をせず行いましょう。

もう1点知っておきたいのが
マッサージ店などで腰を強く揉まれ過ぎることの影響です。

腰が痛いから、しっかりほぐしてほしい
という風に感じるのはもっともですが、
腰痛の種類によっては
後から動けなくなってしまう可能性もあります。

また揉まれ過ぎて表面の筋肉が
硬くなりすぎて皮膚の血液循環を悪くさせる危険性もあります。
さらに揉まれてもあまり感じないので
もっと強くしてほしいと注文している方、要注意です。

一時的に楽になったとしても
また痛みがぶり返す場合は
結局同じことの繰り返しをしているにすぎません

アプローチするべき部位は
そこではないということです。
それであれば、太ももやお尻を
マッサージしてもらった方がまだ有効でしょう。

またやみくもなマッサージで
なかなか治らない腰痛は、根本的に治療が必要である為、
一度身体をきっちりと診てくれる
整骨院などに相談する事をおすすめします。